パンがなければ

営業職に転職したばかりの読書好き20代社会人がただ思ったことを綴ってます。

不倫は遺伝子レベルで決まっていた?

中野信子さんの『不倫』を読みました。

以前にも中野さんの著作を読んだことがあり、とても面白く勉強になったので今回も読んでみました。

著者について

中野信子さん。
1975年生まれの脳科学者。東日本国際大学特任教授。
他の著作に『サイコパス』『シャーロンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感』などがあります。

概要

何故人間は一夫一妻制を採るようになったのかということに始まり、何故人は不倫をするのか、そして何故不倫を叩くのかなどといったことが遺伝子や脳科学で解明されています。

不倫の原因のひとつは遺伝子だった

不倫の原因となる遺伝子は複数存在するようです。
その遺伝子によって、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンやよく似た化学構造を持つバソプレシンなどの受容体の量が異なる。そして、それにより長期的に1人のパートナーと人間関係を維持することが難しい傾向にある。つまり不倫しやすいということでした。
これはもう理性やパートナーへの愛情でどうにかなるものでもないようです。だからといって不倫を肯定するわけではありませんが、こういった事実があるということは知っておくべきだと感じました。
不倫をされた側からすると、自分に悪いところがあったからではないかと思ってしまうこともあると思うんですけれども、遺伝子のせいだ!って思えたら少しは気が楽になる気がします。

アメリカ人と日本人の遺伝子の違い

不倫とは直接関係ないのですが、興味深いデータが載っていたので紹介したいと思います。

セロトニンという脳内の神経伝達物質があります。この物質は新奇なものへの積極性を換気します。
セロトニンの分量は、セロトニントランスポーターというタンパク質が調整しています。

セロトニントランスポーターの型を決める遺伝子にはS(短い)型とL(長い)型があります。

このL型を両親から受け継いでいる人は楽観的で野心的な性格になりやすく、S型を受け継いでいる人は不安を感じやすいそうです。

そして、アメリカ人はLL型が最も多い30%、SS型が最も少なく18%というデータが出ているのに対し、日本人はSS型が最も多く65%、LL型は最も少ない3%以下だそうです。

この国民性の違いがすごく面白いなと。

MicrosoftGoogleアメリカで生まれていることも、こういった新奇なものへの積極性の違いが関係しているのではと考えます。

ZOZOTOWNの社長の前澤友作氏やホリエモンの愛称で知られる堀江貴文氏はSS型そう!とも思いました。

わたしはどっちなんだろう……


まとめ

遺伝子のことばかり書いてきましたが、後天的な要素について、また不倫バッシングされる理由について等多くの興味深い事実が書かれた本書。

脳科学や遺伝子に興味のある方はもちろんのこと、全く脳科学に触れてこなかったという方でも十分楽しめ、興味を持てるきっかけになる本です。

不倫 (文春新書)

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