不倫は遺伝子レベルで決まっていた?
中野信子さんの『不倫』を読みました。
以前にも中野さんの著作を読んだことがあり、とても面白く勉強になったので今回も読んでみました。
概要
何故人間は一夫一妻制を採るようになったのかということに始まり、何故人は不倫をするのか、そして何故不倫を叩くのかなどといったことが遺伝子や脳科学で解明されています。
不倫の原因のひとつは遺伝子だった
不倫の原因となる遺伝子は複数存在するようです。
その遺伝子によって、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンやよく似た化学構造を持つバソプレシンなどの受容体の量が異なる。そして、それにより長期的に1人のパートナーと人間関係を維持することが難しい傾向にある。つまり不倫しやすいということでした。
これはもう理性やパートナーへの愛情でどうにかなるものでもないようです。だからといって不倫を肯定するわけではありませんが、こういった事実があるということは知っておくべきだと感じました。
不倫をされた側からすると、自分に悪いところがあったからではないかと思ってしまうこともあると思うんですけれども、遺伝子のせいだ!って思えたら少しは気が楽になる気がします。
アメリカ人と日本人の遺伝子の違い
不倫とは直接関係ないのですが、興味深いデータが載っていたので紹介したいと思います。
セロトニンという脳内の神経伝達物質があります。この物質は新奇なものへの積極性を換気します。
セロトニンの分量は、セロトニントランスポーターというタンパク質が調整しています。
セロトニントランスポーターの型を決める遺伝子にはS(短い)型とL(長い)型があります。
このL型を両親から受け継いでいる人は楽観的で野心的な性格になりやすく、S型を受け継いでいる人は不安を感じやすいそうです。
そして、アメリカ人はLL型が最も多い30%、SS型が最も少なく18%というデータが出ているのに対し、日本人はSS型が最も多く65%、LL型は最も少ない3%以下だそうです。
この国民性の違いがすごく面白いなと。
MicrosoftやGoogleがアメリカで生まれていることも、こういった新奇なものへの積極性の違いが関係しているのではと考えます。
ZOZOTOWNの社長の前澤友作氏やホリエモンの愛称で知られる堀江貴文氏はSS型そう!とも思いました。
わたしはどっちなんだろう……